
VOC(=Voice of Customer)活動を業務に活かす上で、重要なのがレポーティングです。
事実を羅列しただけのレポートから手探りで重要な情報を探し出す状況では、VOC活動で得られた情報から結論を導き出すのに労力がかかり、結局は経営者や担当者の勘に頼った判断から抜け出せません。
本記事では、VOC分析成功事例と効果的なレポーティングのポイントをご紹介いたします。
VOC分析の背景
本記事でご紹介する事例は、自社製品の販売を主とする小売業での分析事例になります。店舗でスタッフがお客様の声を日報として残しており、そこから店舗運営の改善、既存商品の改善、商品企画などを行うために日報の内容をまとめて、上層部への報告が求められていました。
報告を見る上層部は全体傾向としてざっくりどのような声が多いかは把握しているため、ホットな話題や新商品の反響など方針の策定に役に立つ情報を報告することがポイントとなりました。
VOC分析のアプローチ
まずは分析の目標として新製品のリリースの反響を可視化することを目指し、3ステップで分析を行い、その結果をダッシュボード機能VextPortalで各部門に配信を行いました。
①テキストマイニングツールVextMinerで新製品リリース前後のテキストからそれぞれのVOCの主題と傾向を把握
テキストのVOC、主要話題の分析で話題傾向を可視化して話題の全体像を掴みます。更に新製品と他社の類似商品に関する内容の話題傾向を可視化することで、顧客目線の製品の主要な評価軸と具体的な評価を集計することができました。
②新製品リリース前後のテキストをまとめて分析し、時系列での変化を見る
製品そのものの反響がどの程度であったか、①の結果を時系列で見ることで、製品自体の反響の大きさの推移を可視化しました。同じ分類軸で経過を見られるので、反響の結果を数値で判断できるようになりました。
③生成AIを利用した解析アシスタントVextInsightによる、変化の多い点の抽出と解釈
生成AIがグラフから特徴的な変化を持つ項目をピックアップし、その内容の解説と対策方針をコメントすることで、担当者によらない客観的な分析結果を配信し、上層部の思い込みを排除し新しい視点を提供することができました。
VOCを活用するためのレポーティング
分析結果が活用されるためには、レポーティングが重要です。結果をただ並べただけではなかなか結論にたどり着けず、VOC分析をしていることに満足して結局は経験と勘だけに頼った結論に落ち着いてしまいます。
この状態から脱するには、分析結果から客観的な判断や、どういった視点から見るかまでの高度なインサイトをレポートの中で示す必要があります。
この小売業での活用事例では、定期的なレポート配信と、結果とその解釈や注目ポイントも示したことが、思い込みを排除してVOC分析の結果を活用することができました。
VextPortalでは分析結果だけでなく、生成AI解析アシスタントVextInsightの解釈により見るべきポイントや、結果から洞察される新たな気づきを提供することができます。そのためレポートから、経験や勘に隠れた新たな視点からの気づきや、勘を裏付ける事実を見つけることを可能とします。
また、このレポートを定期的に配信することで新たな気付きに、重要なインサイトに発生する速さと頻度を最大化することができます。
まとめ
VOC分析の成功事例から、効果的なレポーティングの重要性をお伝えさせていただきました。定期的なレポート配信と生成AIの活用で、客観的な判断と新たな視点を提供し、業務改善に繋げましょう。
より詳細な情報や事例について知りたい方は、お問合せフォーム よりぜひお気軽にお問合せください。テキストマイニングに興味をお持ちの方は、無料のセミナー もございますので、お気軽にご参加ください。また、ベクスト各種製品のお役立ち資料 もご用意しております。
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