
コロナ禍の始まりとなる2020年頃よりビジネスチャットツール市場が急成長を遂げ、社内外を問わず広く使用されるようになりました。その中でも、顧客接点としてチャットシステムを導入する企業も多く見受けられ、顧客側も主に若年層から中年層での利用割合が多いと言われています。
ただし、チャットシステムの中でもチャットボットと呼ばれる自動応答システムでは、思った回答が得らえずに途中離脱してしまう顧客も多く、却って顧客満足度を下げてしまう懸念があります。
今回はチャットログデータの分析によるサービス改善事例をかいつまんでご紹介します。
A社の場合:チャットボットが抱える課題
とある通信系企業A社では、以下のような悩みがありました。
- 電話応対件数が多く、応対時間も長いため呼損率が高い
- 応対時間が長い理由は、顧客の環境(状況)に依存した対応が必要となるため
- 回答が用意されている問合せも多いが、お客様側で自分の状況に合ったFAQが見つけられない
- 3点目と同じ理由で、チャットボットの用意した回答文にお客様が納得しない
電話が鳴り続ける一方で、呼量削減のために導入したチャットボットの回答の解決率が低く、結局は有人対応になってしまい、結果として常に人員不足の状況に陥っていました。
A社の場合:課題解決の糸口は「回答にたどり着くまでの経緯」
A社が考えた解決の糸口は「電話で対応しているオペレーターは、どのように回答にたどり着いているか?」でした。
オペレーターもチャットボットも参照しているFAQの大本は同じであり、対外向けに丸め込まれたものがチャットボットの知識として使用されていました。
それであれば、回答内容ではなく、回答にたどり着くまでの経緯が重要なのではないかと考えたのです。
その検証に用いられたのがトークシナリオの作成&FAQ生成ができる分析ツール「Vext知識+」でした。
オペレーターと顧客の通話テキスト(音声認識テキスト)をVext知識+に投入し、まずは話題を自動分割&グルーピングし、通話中の話題をマップ化しました。
これによって、電話応対の話題マップを俯瞰することができました。
同じようにチャットボットの対話ログデータもマップ化して比較すると、話題の具体性(粒度)に大きな違いがあることが分かりました。
次に、トークフローを自動抽出し、電話応対中の話題の分岐パターンを可視化しました。
そうすると、同じ起点を持つ話題でも、その後の分岐が複雑化していることが分かりました。
もちろん、最終的には同じ回答に帰結するものもありますが、この「起点から終点までの経緯」によって、顧客が自分の状況に合っているやり取りになっているかどうかを判断しているのではないか?という仮説を立てました。
A社の場合:課題解決への道のり
A社は電話応対の分析結果で得られたトークフローのシナリオを、チャットボットが回答にたどり着くまでのやり取り(分岐)に一部応用することとしました。
その結果、対象とした一部の問合せ話題のチャット離脱率が一定数減少したことが分かり、チャットボットの回答終了時に表示されるアンケートにも「役に立った」と回答された率が多少ながら向上したことが確認されました。
この効果にA社のチャットボット管理チームは喜びましたが、その後範囲を広げてみると、効果が大きい問合せ話題と、まったく変わらない問合せ話題があることに気づきました。
その傾向は詳細に探る必要があると判断し、A社は更なる課題解決へのみちのりに一歩踏み出したのでした。
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