• 分析事例

ポジネガ分析のポイント(応用編)


テキストマイニングを活用したVOC分析の第一歩となるポジネガ分析。
前回の「ポジネガ分析のポイント(基礎編)」では抑えるべき最初のポイントについてご紹介しました。

今回はポジネガの判定ルールにスポットを当てて、応用編としてご説明します。

ポジネガ辞書には汎用性があるか?

ポジネガ分析を行う際にツールを使用しているのであれば、まずはデフォルトの設定そのままで分類を行う人がほとんどでしょう。
では、デフォルト設定の中身はどのようになっているのでしょうか。

ツールによって多少の違いはありますが、基本として以下のような構成となっています。

・ポジティブ/ネガティブな表現を定義した辞書を持っている
・辞書に従って、投入したデータに対しポジティブ表現かネガティブ表現かを判定する

どのようなキーワードが辞書に登録されているかはツールによって異なりますが、一般的にポジティブ/ネガティブと捉えられる表現がセットされていることが多いでしょう。

(例)
 ・ポジティブ表現:分かりやすい、感じがいい、効果がある など
 ・ネガティブ表現:むかつく、困る、いまひとつ など

では、一般的なポジネガ辞書で自社のデータを綺麗に分類できるのでしょうか。
その答えは「チューニングなしでは難しい」となります。
それがなぜなのかは次の項目でご説明します。

ポジネガ辞書を用いた判定の課題

一般的なポジネガ辞書で自社のデータを綺麗に分類することが難しい理由は以下の通りです。
① キーワードベースでは微妙なニュアンスに対応できない
② 自社の製品・サービスに紐づく表現を判定できない
③ ポジティブ/ネガティブ両方の表現を含む場合、恣意的に分類することになる
④ ポジティブでもネガティブでもない意見が存在する

① キーワードベースでは微妙なニュアンスに対応できない

辞書内のポジティブ/ネガティブ表現が単語単位で登録されている場合、「好き」「嫌い」のように一語で判断ができれば問題はありませんが、「悪くないがこの金額ではちょっとな」などの微妙な表現には対応ができません。
そのため、「悪くないがこの金額ではちょっとな」という一文(話題)単位で判断ができる必要があります。

自社の製品・サービスに紐づく表現を判定できない

ポジティブ/ネガティブ表現は一般的な判断基準に基づくだけでなく、製品やサービスの特的によって捉え方が異なる場合があります。
例えば「くっつかない」という言葉をポジネガ判定しようとした場合、
・接着剤メーカー:「木材に塗ったらくっつかない」=性能の問題を指摘するネガティブ表現
・包丁メーカー :「切った食材が刃の側面にくっつかない」=利便性を指摘するポジティブ表現
と変化します。

業界に特化した辞書を持つツールもありますが、それでも全てのポジネガ表現を網羅できるわけではありません。
自社にしかない機能や特徴があるのであれば、それらに関連したポジネガの判断基準が必要となります。

③ ポジティブ/ネガティブ両方の表現を含む場合、恣意的に分類することになる

1件のお問い合わせをポジネガ判定する際に、必ずポジティブかネガティブのいずれかのみとする場合、両方を含む場合の取り扱いに困ることでしょう。
「商品がリニューアルしたので購入したらとても気に入ったけど、パッケージは前の方がよかった」という意見があった場合、「~けど、と繋いでいるので後者が結論なんだろう」としてネガティブに割り振ってしまうと、せっかくの「リニューアル後とても気に入った」というポジティブ話題の存在が無視されてしまいます。
このような場合は以下の2つの判断基準を設けることで対応ができます。
 ・ポジティブ表現とネガティブ表現の双方向から関連度を算出し、どちらにより近しいかで判断
 ・ポジティブとネガティブどちらにもカウントする

④ ポジティブでもネガティブでもない意見が存在する

全ての意見がポジティブ/ネガティブに分けられるのではなく、中にはどちらでもない意見も存在します。
「特になし」のような意見自体がない場合もあれば、「明るい色の商品も増やしてほしい」といった要望ベースの意見の場合もあり、これらに対してはポジネガでは分けられず「ニュートラル(中立)」や「その他」などの新たな分類項目が必要となります。

ポジネガ判定ルールを作成する際のポイント

前項の通り、ポジネガを判定するには自社特有の表現を含んだ一文単位のルール設定が必要です。
ですが、自社特有の表現を思いつくままに登録していくのは非効率と言えます。
抜け漏れや偏りがないか、重複していないかを確認しながら効率的にチューニングを行いたいのであれば、テキストマイニングツールの支援を受ける必要があります。

テキストマイニングツールを用いてポジネガ判定ルールを作成する手順は以下の通りです。
① ポジネガ判定を行う対象のデータを用意
② データをデフォルト辞書で判定
③ 判定結果から、ポジティブ/ネガティブいずれにも分類されなかったその他話題を自動分割
④ 分割された話題群を、ポジティブ/ネガティブいずれかに振り分ける
⑤ 必要に応じて重要単語の設定等を行う

このようにして自社オリジナルのポジネガ判定ルールを作成すれば、次回以降はデータを投入するだけで自動分類が為されるようになります。
新商品、新サービスなどに関する独自の表現が出現した場合でも、③~⑤の手順を行うだけで容易にチューニングを行うことができます。

ポジネガ分析を行う際は、自社のデータに即した判定用ルールを用意することが肝要です。


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