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成果につながるトークノウハウを生成するVext知識+独自技術のご紹介


通話ログやチャットログなどの対話テキストの内容を詳細に理解するには、その中に出現する「話題」や主要な「会話の流れ(=文脈)」を捉える必要があります。
Vext知識+という製品[1]では、ChatGPTに代表されるLLM(大規模言語モデル)と独自のテキストマイニング分析技術をかけ合わせることで、対話テキストの文脈を抽出・可視化を実現し、高品質なコンタクトセンターのトークスクリプト・チャットボットのナレッジ・FAQ等の生成が可能となります。

今回は、トークスクリプトの生成に焦点を当て、その際に利用される2つの独自技術の概要と、これらによって抽出された会話の「文脈」から、成果につながるトークノウハウを発見する流れを簡単にご紹介いたします。

LLMを活用し、会話の流れ(=文脈)を可視化する独自技術

ベクストでは、ナレッジ生成関連の技術として、対話テキストの自動体系化やトークシナリオの自動抽出・可視化等の独自開発技術において2件の特許を取得しています[2]
「対話テキスト自動体系化技術」は、多数の不要語を含む視認性の低い対話テキストに対し、可読性の高い話題名のラベルを自動的に付与し、これを利用することで元の対話テキストの自動分類を実現する技術です。各ラベルは、LLMを利用した一般的な上位/下位概念の情報と、実際に会話内で関連して出現するかなどの情報を組み合わせて階層化されるため、実際の内容に基づいた体系を自動構築することができるようになっています。

また、「トークシナリオの自動抽出・可視化技術」は、様々な表現や話す順番等が種々雑多に混在する対話テキストから、上記の「対話テキスト自動体系化技術」等によってラベル付けされた情報を基に、主要な会話の流れのパターンを抽出・統合することにより、分岐点を含めた「文脈」の自動抽出とその可視化等を実現する技術です。(本技術で対話テキストを文脈の形式に整理した上で、話し言葉を書き言葉に変換するLLMを利用することによりFAQの抽出も可能となります。)

Vext知識+では、上記のような技術によって、「対話テキスト」⇒「話題」⇒「(分岐点を含めた)文脈」へと変換していくことが可能となっています。

抽出された文脈からの、成果につながるトークノウハウ生成

Vext知識+では、抽出された各文脈に対し、

  • 各通話の対応オペレータ名や顧客ステータス、解約率等の属性情報
  • 会話内でお客様からの感謝表現や苦情表現が出現した割合(※会話データのみから付与可能)
  • チャットの解決率情報

などの情報をかけ合わせることができる独自のクロス分析機能が搭載されています。
クロス分析を行うと、同様の問い合わせに対する複数の文脈の中でも、

  • ベテランオペレータが優先的に使っている文脈
  • 解約低減効果の高い文脈
  • よりお客様から喜ばれる(感謝表現の出現割合の高い)文脈
  • より多くのお客様を解決に導くことができる文脈

などが可視化されます。さらに、上記で発見した効果的な文脈と、その他の文脈の構成話題の違いを比較することで、効果的な文脈における「キー話題(特に効果を高める話題)」等を明らかにすることが可能となります。

まとめ

Vext知識+では、LLMと独自のテキストマイニング分析技術をかけ合わせることで、対話データの情報をフル活用し、成果につながるトークスクリプトやそのポイントを発見していくことが可能です。

2023年11月21日・30日に「Vext知識+操作体験・視聴セミナー」を予定しておりますので、ご興味をお持ちの方は是非ご参加をご検討ください。詳細はこちら[3][4]をご覧ください。

参考:

[1] https://www.vext.co.jp/vext-chishiki-plus/
[2] https://www.vext.co.jp/information/4250/
[3] https://www.vext.co.jp/seminar/4452/
[4] https://www.vext.co.jp/seminar/4455/