SNS分析でユーザーのニーズをいち早く知る!
テキストマイニングにおける分析データ種別の一つとしてSNSデータがあります。
SNS上で自由に発信される情報から率直な意見を知ることができるため、VOC(=Voice of Customer)分析においても有用なデータである一方で、話題遷移やトレンドの流行り廃りが驚異的なスピードであり、それに追いつけるような迅速な分析を求められるのがSNSデータを扱う際の特徴の一つです。
本ブログでは、トレンドやニーズにいち早く着目するためのSNS分析事例をご紹介したいと思います。
分類軸を設計・設定・ブラッシュアップする必要がありそうか?
まず、そもそも分類軸を整理する必要があるかどうか?を考えます。
この際の観点は、定常的に取るべき話題がないか、トレンドの遷移を一定期間追っていきたい話題があるか、などから判断しましょう。必要と判断した場合は、分類軸の設計・設定をすることで、推移を観測することや、ニュアンスの異なる話題を発見することが可能です。
次に、分類軸をブラッシュアップすべきか?については、ドリルダウンして内容を深掘っていくことを前提とし、ある程度話題を大きくカテゴリ分けするのがオススメです。移り変わりの激しいSNSというデータ特性上の扱い方と言えますが、精緻に取ることよりも、大雑把に欲しい話題を網羅できるような条件設定をすることを意識しましょう。
ユーザーニーズを意識した分類軸の設計方針については、別記事「「あっと驚く少数意見」は本当に存在するのか?」もぜひ参考にしてください。
話題を特定せずにニーズ・トレンドを発見するには「分類軸を設定しない」分析も有効
同一のキーワードでデータを収集しても、具体的な内容の変化が著しい中で、ニーズやトレンドをいち早く知るためには、分類軸を設定しない分析も有効です。
重要なポイントを2つ、ご紹介します。
1. 同一文や主語だけ一部異なるようなBOT系の内容を削除しデータを整備する
明らかに不要な情報や広告、BOTのようなデータはあらかじめ分析の際の対象とならないように削除しましょう。「新商品の反響が知りたい!SNSから知る消費者の声」でも述べている通り、SNSデータは分析対象外となるデータも多く、収集スキルを駆使しても前処理が必須となります。
2. まずは目検でチェックできるレベルの範囲にデータ期間を選定する
まずは数日~1週間程度のデータ期間の中で、複数人が同じような発言をしている話題や短期間の中でも上昇傾向に遷移している話題をピックアップしましょう。
1~2件程度の驚異的な意見を見つけると気になってしまうのは分析者のさがですが、現状のニーズを知る上では期間をなるべく短期間に絞り、一定数ある・増加傾向にある意見を重要視すると良いでしょう。
運用が回り始めたら収集するキーワードの工夫も意識する
今まで述べてきた内容がある程度定着化し運用が回ってきたら、分析対象データの取得時のブラッシュアップにも目を向けていきましょう。余力が出てきたタイミングで、今までのキーワードに対して、付随して発生するキーワードや共通する話題、上位概念のキーワードを取ってみることで、想定していなかったような利用シーンやニーズが拾えるケースがあり、新たな発見につながります。
別記事「SNS分析のポイント(基礎編)」では基本的なデータ収集方法・目的別前処理のポイントをご紹介しておりますので、まずはこちらをぜひご一読ください。
トレンド目まぐるしく移り変わるSNSデータの分析で、ユーザーのニーズをいち早く知るための分析事例をご紹介いたしました。
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